不動産保有には優先順位があることを知らない

失敗する大家さんの特徴とは(7)

高い家賃のとれる不動産をどれだけ残せるかがポイント

資産家大家さんが所有する不動産の中身は

  • 広い立派な自宅
  • 収益性の悪い貸家・貸地

という極めて悪い構成になっていることがよくあります。
他の更地は

  • 持っていたが、相続のときに相続税を捻出するために売った
  • 相続税納税のために物納(相続税を不動産で納める)した

と答えるかたが多いです。

つまり、資産家大家さんは収益性の高い、または未利用地なら有効活用しやすい不動産を手放して、条件の悪い不動産ばかりを所有している方が非常に多いのです。

不動産投資の鉄則は「良い物件(立地がよく、活用しやすい、家賃や地代が多くとれる)を多く集めること」にあります。したがって、本来は収益のあがらない不動産こそ優先して処分すべきです。しかし、残念ながら、処分しやすい「よい物件」から先に手放してしまう方が多いのです。

収益性の悪い物件を多数所有している方の場合、条件の悪い物件を売却して、より高い家賃のとれる物件への買い替えをしたほうがよいケースがあります。さらに相続税の納税資金調達のため、銀行から多額の借金をしているなど、より資産状況が悪い場合には、自宅の売却と住み替えをしたほうがいい場合があります。

自宅不動産というのは、収益を生まないばかりか、固定資産税や修繕費など、コストばかりがかかる「悪い不動産」です。自宅不動産があることによる負担というのは、本人が思っている以上に思いケースもあります。