業界の特徴

  • 高付加価値商品の取り込みに向け、設備投資を加速
  • 成長市場を求め新興国に進出

陸運業界の概要

トラックなどの自動車で貨物運輸を代行する事業。国内では日本通運などの大手が全国にまたがる物流網を有し、小口から大口まで広範な物流サービスを提供する一方で、中堅以下は特定の地域や荷主、貨物種別などに特化し営業を行う企業が多い。小資本でも参入できる労働集約型産業のため、零細企業がおおいのもこの業界の特徴である。
また、荷主企業が物流業務全般をアウトソーシングする傾向が強まるなかで、それらを一括して請け負う3PL(サードパーティー・ロジスティクス)の市場が拡大している。

業界の動向

世界的な景気後退・国内市場の縮小により、2008年以降貨物の輸送量は減少。各社とも業績は悪化している。この厳しい状況を打開するべく、各社間の提携・合従連衡の動きが活発化しており、航空貨物など他業種との連携も進みつつある。また、成長著しいアジアなどの海外市場にシフトする動きも加速している。
また、郵政民営化によって登場した郵便事業株式会社は、2010年夏に発生した大量遅配で信頼が低下するなどしたため、2011年3月期までは赤字に転落。抜本的な経営改革が求められている。