業界の特徴

  • 旅行需要は震災前の水準に回復。訪日外国人の取り込みに活路
  • ネット販売へのシフトが一段と加速

旅行業界の概要

交通機関や宿泊先などサービスの提供者と旅行者を仲介し、手数料を受け取るビジネス。海外、国内のパック旅行、宿泊・乗車券の手配等、業務の範囲によって第一種〜第三種旅行業者と、旅行業者代理業者に分類される。旅行サービスの販売を店頭で行う店舗型とインターネットを通して行うネット型がある。近年はネット型が台頭し。さらにインターネットを介して直接交通や宿泊の手配をする旅行者も増えている。従来の旅行業者もインターネット販売を強化、コストのかかる店舗網を縮小するなど、ビジネスモデルの再構築に取りかかっている。

業界の動向

景気低迷や新型インフルエンザの影響を大きく受けた2009年に比べ、2010年の市場はやや回復傾向にあり、旅行取扱額は微増。特に海外旅行は、ワールドカップや上海万博などの大型イベントや、羽田空港国際化、円高など追い風に好調だった。2011年に入っても、2月まで5ヶ月連続で旅行取扱額は増加と好調を維持していたが、春休み需要を直撃した東異本大震災の影響で大きく落ち込んだ。また、IT系業者が主体となっているサイトが急激に伸びつつあり、旅行業者最大手のジェイティービーでも、ウェブ事業が18.1%増と伸びている。