業界の特徴

  • スクリーン数、興行収入ともに減少
  • 3Dブームは一服。大手は不動産事業にも進出

映画・アニメ業界の概要

映画業界は、おもに複数企業の出資のもと映画を企画・製作する「制作」、映画の宣伝を行い映画館を確保する「配給」、映画館を運営する「興行」の3部門に大別できる。国内では圧倒的なシェアをもつ東宝をはじめとして、東映、松竹の3社が3部門すべてを手がけ、業界をリードしている。洋画の場合は、配給会社が海外から買い付けて公開する場合も多い。近年は資金力や宣伝力で優位に立つテレビ局を中心とする製作委員会方式が一般化し、出資者は作品を有料放送、DVDなどの複数メディアに流通させ、収益の最大化を図っている。

業界の動向

2010年の国内興行収入は前年比107.1%と微増したが、長期的にはほぼ横ばいと伸び悩んでいる。内訳では2008年以来、邦画の収入が洋画を上回っている。
映画館数は増加傾向にあり、2010年のスクリーン数は3412。同一施設に複数のスクリーンをもつシネマコンプレックスという形態の映画館が増えている。<br />
アニメ業界は、TVアニメ放送作品は前年比23本減と落ち込んでいるものの、劇場アニメではタイトル数、興行収入ともに前年を上回った。また、日本を代表するカルチャーとして海外展開も積極的に行っている。