業界の特徴

  • 受験市場は縮小、海外展開も難しい
  • 業界再編が続き、多角化も

教育・学習塾業界の概要

教育・学習塾は、小中高校生向けの学習塾・進学塾・予備校と、大学生や社会人を対象にした語学スクール・資格学校などに大別される。学習方法は、教室で受講する通学型と、郵送やインターネットでの広義配信といった、新しい形態も浸透している。

業界の動向

2009年度の教育産業全体市場は、前年度比6.0%減の2兆4644億円だった(矢野経済研究所調べ)。これは、少子化や不況などの影響で市場が縮小していることが原因と言える。しかし、「脱ゆとり教育」を掲げた新学習指導要領が、小学校で11年度から、中学校で12年度から実施される。これを受けて、幼児・低学年向けの学習塾が市場を拡大しつつある。また、小学校での英語必修科目化により、若年成人の生徒離れが著しい語学スクールも、幼児・子ども向けのサービスを強化している。
あわせて、生き残りをかけた買収・提携も加速。代々木ゼミナールのSAPIX小・中・高等部の子会社化、ベネッセが関西地盤の大手学習塾アップとの志保運業務提携を強化するなど、業界再編が進んでいる。