損害保険業界の転職事情

タイ水害や台風災害で軒並み赤字に

業界の特徴

  • タイ洪水で保険金支払い負担が増加。自動車など本業も苦戦続く
  • 海外市場の開拓、経営効率化が急務

損害保険業界の概要

損害保険は、自動車事故や火災、地震などによる損失の保障を目的とする保険商品。損害保険会社は個人・法人それぞれの顧客に対して商品を販売しており、販売代理店を通じた保険料収入が全体の9割以上を占める。全体に占める割合は小さいが、おもにインターネットを販売チャネルとする通販型の保険も、保険料の安さを売り物にシェアを伸ばしている。各社とも主力商品は自動車保険で、収入の半分程度を依存。そのため、損害保険会社の業績は自動車の販売台数・保有者数に影響されやすい特徴がある。

業界の動向

損保大手3グループの2011年3月期決算は、国内3位のNKSJホールディングスが赤字転落。同1位のMS&ADインシュアランスグループホールディングスと2位の東京海上ホールディングスは2桁減益となった。東日本大震災による保険金払いリスクを引き受ける再保険会社が、震災を受けて再保険料率を引き上げており、コスト負担の増加に苦しむ可能性もある。自動車販売が今後回復するかどうかも不安材料だ。