業界の特徴

  • 2011年の市場規模、震災需要で拡大基調に
  • 今後は上位メーカーを中心とした中小のM&Aも

飲料業界の概要

一般的に、飲料のうち、アルコール飲料、乳・乳製品を除く清涼飲料全般を扱う企業群をさして飲料業界という。毎年多くの新商品が発売されるが、そのうち翌年まで残るのは1%未満といわれている。また、他社製品との差別化がム塚しく、ヒット商品が出ると、すぐに類似商品が発売されやすい。主要な販売チャネルは、自動販売機とコンビニなどの店頭。自動販売機は定価販売が多く、価格維持、商品校正の自由度などの面からメリットが多い。アサヒ飲料とカルピスが自動販売機事業を統合するなど、販路強化策が活発になっている。

業界の動向

国内ビール市場の低迷から、ビール大手各社を中心に飲料業界では再編の動きが活発化している。サントリーは2009年にニチレイから「アセロラ飲料」事業を買収、さらに仏飲料大手のオランジーナを買収した。アサヒも2010年にハウス食品の「六甲のおいしい水」事業とカゴメの麦茶飲料を買収したほか、韓国ロッテグループと清涼飲料分野での提携を結んだ。キリンは、2010年7月、マレーシアやシンガポール市場で飲料最大手のフレイザー・アンド・ニーヴに大型出資している。国内外の再編がさらに進みそうだ。