業界の特徴

  • 日本生命首位、明治安田生命、第一生命が追う
  • 新規契約復調にピークアウト感

生命保険業界の概要

生命保険会社は、契約者から保険料を受け取り、被保険者が死亡または病気、けがなどにあった場合、契約に基づいて保険金を支払う。預かった保険料を株式や債券などで運用する機関投資家としての側面ももつ。生命保険会社の利益は、危険差益(保険金を支払うべき自己の発生率が予定を下回ったことによる利益)、費差益(事業コスト削減による利益)の3つ。長期の契約にもとづく保険料収入が見込めるため、単年度契約の多い損害保険業界に比べると事業の安定性は高いといわれている。

業界の動向

少子・高齢化とともに国内の生保ニーズは伸び悩んでおり、成長著しいアジアなど新興国市場をめざす動きが活性化。日本生命は2011年3月、インドの生命保険会社に約580億円出資する計画を発表した。2008年のリーマンショックで経営破綻した米AIGグループは、日本子会社のAIGエジソン生命とAIGスター生命を米プルデンシャル・フィナンシャルに、同じくAIG傘下のアリコジャパンを米メットライフに売却した。2010年4月には第一生命が株式上場を実現。時価総額で世界10位以内の生命保険会社を目指している。