業界の特徴

  • 地デジ特需の反動などで業績が悪化。スマホなど新市場を開拓へ
  • 相次ぐ大型買収で、業界再編機運高まる

家電量販店業界の概要

家電メーカーから製品を大量に仕入れ、小型店よりも低価格で一般消費者に販売するのが家電量販店。メーカーからできるだけよい取引条件を引き出し、他社よりも安く販売して評判を集め、売上高を伸ばすのが基本戦略である。最近は酒類、書籍、医薬品など取扱商品の幅を広げる家電量販店も増えている。
従来は、ロードサイド型(郊外店)とレールサイド型(大都市駅前店)のすみ分けがなされてきたが、ロードサイド型の代表格だったヤマダ電機がレールサイドに積極出店を行っており、垣根が崩れつつある。

業界の動向

2009年の量販店における家電販売額は3兆3495億円(経済産業省)。
2010年の販売額は、家電エコポイント制度の実施によって前年を上回ったとみられる。2011年については、東日本大震災による消費マインドの落ち込みが懸念されているが、一方で震災の復興需要や、原発事故による節電の動きがLED照明をはじめとする省エネ家電の売上げを伸ばすことも期待されている。ただし、これはあくまで、一過性の動きであり、長期的なトレンドを観る限り家電需要の頭打ちは明らか。各社の出店競争や価格競争は今後ますます激化しそうだ。