ネット証券業界の転職事情

株売買低迷で苦戦続く

業界の特徴

  • 個人投資家の取引意欲減退を受け、業績は厳しい
  • 大手がシェアを落とし、競争が激化

ネット証券業界の概要

窓口や電話での注文受付を中心とする従来の証券会社と違い、インターネットを通じて取引サービスを提供する。営業拠点や窓口担当者が不要なので、手数料を大幅に引き下げることができる。
近年は株取引だけでなく、FX(外国為替証拠金取引)、投資信託、保険、年金など取引商品の幅が広がっている。スマートフォンの普及とともにモバイルトレーディングにも力を入れている。

業界の動向

ネット証券大手5社(SBI、マネックス、楽天、松井、下部ドットコム)の2011年3月期決算は、最大手のSBIを除く4社が減益。東日本大震災で日本株相場が一時大暴落し、オプション取引の顧客が抱えた損失を立て替えたことによる損失を計上したことが響いた。マネックスグループは10年に香港のネット証券を買収したのに続き、11年6月にはアメリカのネット証券を取得。これをきっかけに、「日本株離れ:を懸念して業界全体で国際化が進展する可能性もある。