業界の特徴

  • 省エネ関連製品が順調に伸びる
  • 国内の主要製品平均単価は下落、海外市場開拓目指す

白物家電業界の概要

日本電機工業界によれば、白物家電はエアコン、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジ、炊飯器、電機カミソリの7品目だが、広義にはその他の生活家電も含まれる。白物家電は典型的な耐久消費財であり、平均使用年数は7年を越え、国内の世帯普及率はほぼ100%のため競争環境は厳しい。各メーカーは買い替え需要を喚起するため、2011年は節電を付加価値としているが、どこも類似の戦略を採っているため価格競争に陥っている。
低価格・機能を絞った製品では、中国、韓国メーカーが国内市場に進出している。

業界の動向

白物家電の多くの品目の生産実績が、ここ数年、前年比で減少を続けていたが、2010年はエコポイント制度の追い風を受け、エアコンと冷蔵庫はそれぞれ金額ベースで16%、20%の伸びを示した。ただ家電各社は白物家電の国内生産を減らしており、2001年度の時点で輸出と輸入が逆転して輸入超過となって以降、輸出入の差は拡大、2009年度の輸入額は6131億円と輸出額の3倍近くに達している。今や世界の主な市場は中国をはじめとする新興国であり、日本の家電メーカーも現地への移転を開始している。