業界の特徴

  • 大手テレビメーカー各社が相次ぎ赤字転落
  • 4Kテレビをはじめ、高画質競争が激化

AV機器業界の概要

電機は日本の基幹産業で、家庭用の家電と、発電機や鉄道車両などの重電とに大別できる。前者はさらに冷蔵庫などの白物と、テレビ・オーディオなどAV機器の含まれる黒物に分類される。業界は3分野すべてを手がける総合電機の東芝、日立、三菱、家電2分野を手がけるパナソニック、シャープ黒物に特化するソニーなどがある。2010年度の国内出荷額は3兆7472億円で、はじめて3兆円を超えた2009年度比115.4%となった。一方で海外市場では韓国、中国メーカーと熾烈な競争が繰り広げられている。

業界の動向

日本のお家芸だった薄型テレビなどのAV機器は、2010年に輸入超過に陥った。2010年の輸出金額は9172億円(前年同期比98.1%)に対し、輸入金額は1兆223億円(同162.6%)と大幅に増加。なかでも映像機器は175.8%と大幅に増加。なかでも映像機器は175.8%と大きく増えている。これはおもにエコポイント制度によって薄型テレビの国内販売が増え、国内生産だけでは対応できなかったことによる。しかし海外市場ではサムスン電子に代表される韓国勢の勢いが強く、国内市場でもLG電子が高級薄型テレビ業界に再参入するなど、競争は激化している。