重機・造船・プラント業界の転職事情

造船業界に迫る「14年以降問題」

業界の特徴

  • 韓国・中国に競り負け「2014年問題」が現実に
  • 海外のプラント建設計画は旺盛だが、受注競争は激化

重機・造船・プラント業界の概要

重機・造船・プラント業界は造船事業から、航空・宇宙関連、鉄橋、発電機、軍事関係、原動機、各種プラントと多角化しながら成長してきた。業界の大手企業は総合重機械メーカーへと転換をはかり、造船が占める売り上げ割合は既に低い。重機は土木・建設工事などに使用される油圧ショベルなどの機械、プラントは発電・石油精製・水処理などの工業設備をさす。専業3社のほか、東芝、日立など総合電機メーカーなども手がける。急成長する新興国を中心に発電プラント、水プラントの需要が拡大、大規模プロジェクトに国を挙げて参入を競う。

業界の動向

総合重機業界では各社とも、中国・韓国企業が価格主導権を握る造船分野から、競争力を持つ原動機等へ主力事業を移している。三菱重工業の2011年度の見通しを例にとると、造船の受注を2100億円と見込むのに対し、ガスタービンなどの原動機が1.1兆円、製鉄機械などの機械・鉄構が6100億円となっている。
プラント業界は新興国のエネルギー需要増を背景に、石油・ガス・資源開発分野の受注がオセアニアで強みを発揮しているが、受注がのびているのはどちらもアジアである。