タイヤ業界の転職事情

グローバルプレーヤーがすみ分け

業界の動向

2010年度の自動車販売は新興国市場を中心に好調を取り戻し、国内販売もエコカー補助金制度により増加した。その影響で、新車用タイヤ需要は前年比122%を達成した。国内メーカーは次世代自動車の成長する市場を見越し、省エネ、エコタイヤによってシェア拡大を図る。しかし、2011年度は国内市場において補助金制度の終了による影響が懸念されている。新興国を中心に低価格車の需要が高まる中、台湾、韓国メーカーの攻勢が強まっている。

タイヤには新車用と交換用があり、新車用は完成車メーカーに、交換用はカー用品店、自動車整備業者等経由で消費者に販売される。乗用車市場では、交換用タイヤの需要は夏タイヤ・冬タイヤを合わせると約4760万本(2010年)で、新車用の4100万本を上回る。自動車関連業界では珍しく、完成車メーカー向けよりも消費者向けの方が多い。新興国の自動車販売の増加に伴い、海外進出やM&Aの動きが進む。