業界の特徴

  • 不良債権問題に区切り、欧米銀の信用低下で、海外融資拡大
  • 国内融資は伸び悩み、国際を大量保有

銀行大手業界の概要

企業や個人から集めた預金を、資金を求める個人に融資するのが銀行の基本業務。このときの金利の差益に加え、送金や振替、両替などの為替業務の手数料も収益源となっている。これら伝統的な銀行業務に加え、保険・金融商品の提供やM&A支援など周辺業務も拡大している
営業エリアや資産規模に応じて「都市銀行」「地方銀行」などに分類されるが、業務上の違いはない。三菱UFJFG、みずほFG、三井住友FGが3大メガバンクとして大規模な金融グループを構成する。

業界の動向

2010年度、リーマンショック前の収益水準まで回復する勢いを見せた大手銀行は、各社とも黒字決算となった。震災後に一時的な運転資金借り入れなど企業の資金需要が増加したが、国内の電力不足など、企業の資金需要低迷は続くと見られている。各行は企業の海外進出にあわせ、外貨決算業務の強化など、海外事業の拡大、特にアジアなど新興国市場の開拓を急いでいる。
2011年4月、住友信託銀行と中央三井トラストHDが経営統合し、三菱UFJ信託銀行を抜いて、信託銀行でトップになった。